旅行・地域

国境の島へ 6

旅行三日目は再び晴天となった。

朝食には、昨夜食べた舟盛りの鯛のアラを使ったおみそ汁がついている。いい出汁でてますわ~♪

宿を出発してまず向かったのは 豆酢(つづ?つつ?と読むらしい)岬。

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東シナ海に突き出した岬。対馬の最南西端になる。

朝鮮海峡と対馬海峡の分岐点に点々と続く岩礁。

その後、地元の方に道を尋ねつつ行ったのは

天神多久頭魂神社 (てんじんたくづたまじんじゃ)

入り口のところで 宮司さん(たぶん)にちょうど会い、色々と説明してくださった・・・・が、このトリ頭ではほとんど覚えていない 

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本殿の奥にはこんなにりっぱなご神木がある。

旅行三日目もやはり「昼食難民」となり、フェリー乗り場に向かう途中で

「お舟江」に立寄る。

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対馬藩の船着場跡である。築堤の石積みは当時のままだそうだ。

「近代史上貴重な遺構」 

結局、近くの「ほか弁」でお弁当を買って、厳原港で海を眺めながら昼食。(´・ω・`)ショボーン

いいんじゃないのぉ~ 昨夜の食事は豪勢だったしさぁ~ と自分を慰めてみる

フェリー乗り場では、いったいどこからこんなに集まってきたの?

というくらい人がいて、帰りのフェリーもほぼ満席状態であった。行きと同じく、酔い止め薬のせいでほとんど寝たまま博多に到着。

博多港も大変な人混みだった。

今回は酔い止めとともに、念入りに日焼け止めも塗ったおかげで発疹も出ず、無事に帰宅。出発前、あれほど飛び交っていた花粉はいつのまにか治まっていた・・・。

ああ、ようやく帰ってきた~  ( ̄▽ ̄)

国境の島へ 5

次の目的地、「藻小屋」に着く頃には、雨が降り出してきた。

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「藻小屋」

海岸近くにある。昔、海沿いの村では海岸に漂着した寄藻を乾燥させて肥料にするために貯えておく、そのための石造りの小屋。(屋根は瓦だった)

今は使われていないようで、なかはからっぽ。

この後、昼食を食べれそうな場所を求めて、車は南下するものの、飲食店などは全く見かけず、途方にくれる。そうしているうちに「やまねこ空港」(対馬空港)の表示が見えたので立寄ってみた。

便が多いわけではないので、空港内は閑散としていた。雨とともに、風も強くなってきたので、翌日の高速艇が欠航となっていまう場合も想定して、何気に飛行機の時間などもチェックしておく。

船が欠航となった場合、最悪1泊延ばして滞在するか、飛行機で帰るか・・・・ 多少の波ならフェリーは出るかも知れないが、あの船酔いはヤダ・・・・

空港を出てから「ふるさと伝承館」に立寄った。ここで「対州そば」や郷土料理の「ろくべえ」

を食べてようやく一息。

「ろくべえ」というと人の名前のようだけど、さつまいものでんぷんを使った麺料理。

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さつまいもを使ってあっても甘いわけでもないし、食感としてはプルン、という感じ。

このあとに行ったのは

「石屋根」

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椎根地区にあることから、「椎根の石屋根」ともよばれる。

対馬産出の平たい板状の石で屋根部分を葺いた高床式の倉庫。

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屋根の部分。日本では対馬でしか見られないのだそうだ。

雨も、風も強くなってきたのに まだまだ行くぞーーーーヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ

次は、「鮎もどし自然公園」と呼ばれるところ。キャンプ場もある。

巨大な花崗岩の一枚岩の上を瀬川の清流が流れる・・・・・というところだけど、この日は雨のため・・・・・・

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本当はこんな光景のはずだった・・・・・。(´;ω;`)ウウ・・・

この後は天候もどんどん荒れてきたので宿にむかった。この日の宿は

美女塚山荘  http://bijozuka.com/modules/pico/

対馬最南端にある、和風ペンション系?

ここでも、夕食の膳には刺身をお願いしてあった。

「鯛の舟盛りを、どーーーん!!と」

・・・・ということで、宿に到着したとき、その鯛はまだ生け簀の中で泳いでいた。ご主人が「奥さんから 鯛の舟盛りをって注文されたから、仕入れといたよ~ さっきおとうさんが先にお風呂入るっていってたから、その間に準備しとくからね~ 新鮮だよ~」

ご主人!! ぐっじょぶ!!

夕食はアップグレードタイプで予約してあったので、会席料理のほかに鶏鍋あり、舟盛りありのなんとも豪勢な食事となった。

宿泊棟と、食事処は別なので雨の中かさをさして移動しなくてはならないがそれもまた一興。兄弟犬「トムとジェリー」もいる。←ネーミングに笑った。調理場の裏では猫さんがごちそうのおさがりをもらっていた。このコは「飼っているわけではないんだけど、ご飯あげとかないとゴミを荒らされるから~」といわれていた。

そう、食べ物があればごみは漁らないしね。

鶏も、少し離れた場所に300羽くらい飼育しているらしい。ただ、最近の「鳥インフルエンザ」を懸念して、世話に行くのはご主人か、もう一人男性スタッフのみ。庭先の池には大きな錦鯉が何匹も泳いでいた。

翌朝の天気の好天を願いつつ、就寝。

国境の島へ 4

韓国展望所から、棹崎公園に着くころには風が強くなり、いかにも雨が降る前兆であった。

http://kyushu.env.go.jp/twcc/index.htm 「対馬野生生物保護センター」はこの棹崎公園内にある。

受付から中に入ると、スタッフの方がヤマネコの展示室まで案内してくれる。・・・・・が、展示室内にはまだおらず、奥の「飼育室」にいるようであった。大きな鉄の扉の向こう、わずかなフェンスの隙間から、時折ヤマネコが横切るのがガラス越しに見える。

「大きな声を立てないでください」との注意書きが張ってあるので、ヤマネコがふとこっちを見たときに必死になってパンフレットを振り回して気を引こうと努力した。(動くものには反応するかと思ったので)

作戦は成功し、ヤマネコは「ん?」という顔をしてフェンス側に一歩近づいてきたがすぐに行ってしまった・・・・orz

しかし、飼育員さんが、飼育室から、展示室がわにヤマネコを誘導してくれたらしい。ヤマネコ専用出入り口(?)のゲートが開いて、一頭のヤマネコが伸びをしながら登場した!!!

展示室は木や草が植えられ、丸太で「お猫さま休憩所」まで作ってある。フェンスの前にさらにガラスがはってあるので、実際のヤマネコのニオイ(?)まではわからないが・・・・

「フラッシュを使わなければ写真撮影してもいいですよ」といわれ、何枚か撮ってみたがあいにくの日差しのなさから、ほとんどの写真は失敗であった。かろうじて撮れたのはヤマネコのお尻だけだったので、以下の写真はほとんどがセンターからか、観光協会からの借り物。

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この日も、こんな風にちょっと寒そうにうずくまってたりしました。若干の個体差はあるけれど、猫としての大きさは家猫とあまり変わらないそう。

現在、センターで飼育されているヤマネコは、この日展示室に「営業」に出てきてくれたコは福岡動物園で繁殖によって生まれたコ。(ふくまくん)

他にも、事故とか、ケガとかで保護したコもいるけれど検査をして病気などのウイルスなどに感染していたりしなければ基本的には野生に帰す。FIV感染していたりすればもう野生にはかえせない。

対馬では養鶏などしているところも多く、ヤマネコが鶏を襲ったりしないように、鶏小屋に山猫が入れないように補強の方法やコツを色々と説明展示されていたりする。ヤマネコが野ネズミなどを餌にしていることから、対馬の自然を守ることがヤマネコが生きていく助けになることも強調していた。もちろん、道路のいたるところには「ヤマネコ飛び出し注意」の看板などもある。

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ヤマネコの特徴は 太いシッポと(怒っているわけではなく、普通の状態からすでに太い)

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家猫と比べると丸い耳と額の縦じま。

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耳の後ろが白い。これが決定的な特徴ともいえる。(虎耳状斑 こしじょうはん とよばれる)

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ああ、ふくまくんのこんな顔も見たかったなぁ・・・。

↓ 自動撮影調査で撮影された野生のツシマヤマネコ

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ヤマネコビーム!!(笑)

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なかよし、ヤマネコ親子。 

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対馬ではトンネルの壁画(?)にもヤマネコ。

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こんな風に。

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トイレにもヤマネコ。

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ヤマネコの石像とか。

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対馬の特産品、「どんこしいたけ」とコラボしたり (ちょっとコワイ)

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ヤマネコのプレートもあるし

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メタルヤマネコもある。

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ヤマネコのパペットとか、ぬいぐるみももちろんあるし

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きぐるみも!!

う~ん、いろいろと考えるもんだ・・・・・

天気を気にしつつ、先へすすむ・・・・・

国境の島へ 3

翌朝、朝から少々雲行きがあやしくなってきた。旅に出る前の天気予報では旅行三日目に雨が降りそうとなっていたのに、2日目ですでに雨の気配がする。

天気は曇り。直射日光がないのは日焼けしなくてすんでありがたいが・・・・・。

この日、まず立寄ったのは「異国の見える丘展望台」

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峠から海側にせり出すように作られている。気象条件次第では釜山市の町並みやビルをはっきり見ることができるらしいが、あいにくの天気で全く見えず。

次が 「韓国展望所」

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韓国をイメージして作られた展望所。ここからも、天気次第で夜は釜山の夜景なんかもみえるらしい。ここでも、雲にかすんで何も見えず。

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みえるのは「海栗(うに)島」

航空自衛隊のレーダー基地。

さあ、次に行くのはメインイベント(?) ヤマネコに会えるぞ~

国境の島へ 2

対馬行きのジェットフォイルはほぼ満席に近い状態であったが、ちゃんと座ることはできた。

途中、壱岐を経由するが対馬までほとんどの時間を寝て過ごした。恐るべし、酔い止め薬。いや、薬のせいかどうかはわからないけど。おかげで船酔いは全くナシ。

お昼近くに対馬の表玄関、厳原(いずはら)港に到着。ここからはレンタカーを予約してあったがすでに何社かのレンタカー会社の人がプラカードをもって出迎えしてくれていた。

手続きをして、車に乗り込み、おとーたまの運転でまずは昼食をと市内のメインストリートらしき(?)方向へ向かう。・・・・・・が、店がない・・・・というか・・・あってもシャッターが閉まっていたり・・・バックミラー越しにこっちを見ながら(おかーたまは後部座席に座っていた)

「どっかないんかっ」 とプレッシャーをかけてくるおとーたま。

「ショッピングモールがあるよ。当然駐車場もあるし、飲食店もいくつかあるかも」・・・・苦肉の案であった。だがここにあるのはモ○バーガーとか、うどんやさんとか。幸い、テナントのご主人が少し歩いた先にあるお店を教えてくれた。郷土料理もあるし、魚料理もあるという。

天然いけす割烹 志まもと http://tsushima-shimamoto.jp/

食事の後、おかみさんは親切に「やまねこマップ」にしるしをつけて色々と説明してくださった。

(おかみさん、ありがとうございました  m(_ _)m )

まず行ったのが すぐ近くにある 「万松院」(ばんしょういん) 対馬藩主 宋家の菩提寺で「百雁木」と呼ばれる自然石を使った123段の階段を登っていくと墓所がある。

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ここは、音声で案内が流れている。日差しの強い日だったので木陰が心地よい。

その後は、対馬県立歴史民族資料館へ。おとーたま&義父母が中を見ている間、私はすぐ近くの市役所内にある観光協会へガイドマップなどを送ってもらったお礼を言いに行った。協会内は「模様替え」の真っ最中であった(笑)が担当してくださったOさんは家族でちゃんと旅行に来たことに(ひやかしとかでパンフをくれと言ったのではなかったことに?)とってもよろこんでくださった。

つぎに行ったところは 和多都美神社(わたつみじんじゃ)。竜宮伝説が残されている。

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↑社殿。白い敷石が目にも清しい。

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↑鳥居は全部で五つあり、そのうち二つは満潮時に海水に浸る。宮島の鳥居を彷彿とさせるが鳥居のそのものはさほど大きくない。

つぎはここからすぐの、烏帽子岩展望台。

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大パノラマが眼前に広がる。

この日の宿は対馬でも北部に位置する場所にあるため、道を北上しながら見て回るルートになる。

「琴(きん)の大銀杏」

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樹齢1500年といわれる、古木だけれど、樹勢はいまなおこの通り。秋になればまた一段とすばらしいことだろうと思われる。

ところで、対馬のあちこちでこんなものをよく見かける。

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山すそなどに、少しずつ間を空けて置いてある。中には畑にあったりもする。その数はかなりのもの。

実はこれ、「蜂洞」とよばれる、ミツバチの巣なんだそうだ。蜂蜜をとるための。対馬には「日本ミツバチ」のみが生息し、西洋ミツバチはいないんだそうな。

このほかに「どんこしいたけ」もたくさん栽培されている。シイタケの原木をたくさん見かけた。

この日、宿に入る前に立寄ったのは

「網代の漣痕(あじろのれんこん)」ということろ。れんこんといっても、食べるレンコンではないですよ~ ワタシはどうしてもそっちを連想してしまうけど(笑)

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「浅い海底にさざなみがたった状態がそのまま化石として残った」ものなんだそう。

潮がひくと現れるのが別名「鬼の洗濯岩」細かいギザギザの岩盤。・・・・・というか、これ、踏んだだけでボロボロと割れていく・・・・一枚岩じゃないのね・・・・。

この日の宿は対馬海峡を望む高台にある、

花海荘(かみそう) http://www.kamiso.jp/

予約時は山側の部屋しか空いてなかったが、その後キャンセルが出たとかで、宿側の配慮で海側の部屋に変更してもらうことができた。

あらかじめ、魚介類の好きな義父さんのために「刺身の大皿盛りを。派手めに(藁)」と注文しておいた。どのような魚を仕入れることができるかわからない(海が荒れたら漁にでられないから)とのことだったので板さんにおまかせした。「アレルギーはないから」と。

夕食のテーブルの中央にデン!!と置かれたその大皿は予想以上に派手で見栄えのするものであった。

クロダイ(チヌ)の姿造りをメインに、アオリイカ、サザエ、うにといったものも盛り込まれている。

板長、がんばってくれてありがとう(* ̄0 ̄)ノ

義母さんは食べる前に写真を撮りスタッフのおねえさんに「これはなに?こっちは?」と魚の説明を聞き、義父さんは「新鮮な刺身で一杯」がかなってご満悦のようであった。

翌日の天候が少し気になるところであるが、ご飯の美味しさにお酒もすすんで就寝。

・・・・・・つづく たぶん     

 

国境の島へ 1

ゴールデンウィーク前半のイベント(?)は 義父母との旅行。

約5年前、「壱岐」へ行ったときの宿の料理は抜群においしかった。「離島であれば魚介類はおいしいであろう」という短絡的(?)な発想からだったが、期待を裏切らず、舟盛りの鯛は身が甘く感じるほどおいしく、昼食に入った食堂のどんぶりにはこれでもかといわんばかりにウニがのっていた。

今回はさらに足をのばして、「対馬に行く」と旦那が宣言。

壱岐旅行の後、隠岐に行ったときに←離島ぱっかり (;´▽`A``

ひどい「船酔い」になり、二度と舟には乗るもんかと思っていたおかーたまであったが・・・

「ジェットフォイル(水中翼船)なら揺れも少ないから。」と説き伏せられ・・・

Photo  ←こんなやつ

しかし、フェリーにせよ高速船(この場合のジェットフォイル)にせよ、前日の夜には博多まで移動しておかなければならない。(前泊というやつですな)

船の時刻表などを調べつつ、対馬の観光協会に電話して観光のパンフなどを送ってもらう。(Oさん、お世話をかけました m(_ _)m )

私の問い合わせや希望に快く応じてくださり、

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数日後にはロードマップ(通称 やまねこマップ)や観光情報みどころ諸々のパンフレットを送ってくださった。義父母宅にも渡したいので2部ずつ送って欲しいというあつかましいお願いにも応じてくださった。

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封筒の封はもちろん「肉球」

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そう、対馬には「ツシマヤマネコ」が生息しており、そのキャラクターのイラスト封筒なのだ♪

ちなみに、対馬空港は「やまねこ空港」とよばれている。

おかーたまが対馬行きを了承したのはなによりもこのツシマヤマネコに会うためでもあったのであ~る♪

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↑ ツシマヤマネコ 「対馬野生生物保護センター」にいる。

もちろん、野生でも生息している。怪我をしたり、事故にあったりしたコは保護され、治療を受けて回復すると再び野生に戻される。(状態次第ではそのまま保護飼育される)

船酔いのトラウマを忘れるためにも、

「待ってろよぉ~ ツシマヤマネコぉ~」

と、心で叫びながら 船に乗る前に酔い止めの薬を飲むおかーたまであった・・・・←ヘタレ(笑)

つづく たぶん

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「また、お留守番だよ~ ボクたち~」

「にゃによぉ、チャー坊ってばシッターさん独り占めして甘えるくせにぃ」